湿潤療法

湿潤療法とは

傷を負い皮膚が破壊されると、傷口にはジュクジュクした液体(浸出液)が出てきます。この浸出液の中には“自己修復細胞”が多量に存在します。すなわち、湿らせた環境にすることは傷が治りやすい環境を作ることになります。

浸潤治療では傷口にくっついてしまった乾いたガーゼを剥がされることがないので、傷口を乾燥させカサブタを作って治す治療に比べ“痛みが少ない”です。

湿潤治療の実際

①傷口に付いている血や汚れを 水道水で洗い流します。
ひどい汚れは、麻酔をした後にブラシを用いて洗い落とします。
…消毒薬は“自己修復細胞”を殺してしまうので用いません。

患部をよく洗って菌を減らすということが重要になります。傷を湿らせた環境におくということは、傷が治りやすい環境であると共に、細菌も繁殖しやすい環境だからです。

②傷口を “湿潤治療用被覆材”(傷口にくっつかず浸出液を外に漏らさないもの)で覆い固定します。 …皮膚の自己修復効果は“浸出液で湿った状態”で最も期待できます。

傷口からでる液体が非常に多かったり、傷口に壊死組織といわれる死んでしまった組織があったりの環境では、爆発的に細菌が繁殖してしまうことがあります。傷口を覆う被覆材の選択には慎重を要します。

③傷口が感染していないことを確認したのちに、傷口の洗浄(上の①)と被覆(上の②)を
1日1~2回くり返すことで、傷は治っていきます。
感染の有無のチェックが重要になります。

湿潤治療は簡単です。素人でも“見よう見まね”でできると思います。ただ、傷の状態を正確に評価できないで湿潤治療を行うことは危険です。最悪の場合には、“敗血症性ショック”を引き起こしかねません。

湿潤治療の症例

1歳6か月の女児

炊飯器の蒸気を左手指に浴び熱傷を負う。
直後より、某市立病院の皮膚科に通院し治療を受けていたが傷は良くならず、受傷18日目に植皮が必要といわれ形成外科を紹介された。
ご両親が当面の植皮を避けたいと『湿潤治療』を希望され、受傷20日目に当院初診。

初診時(受傷20日目)

1

初診時(受傷20日目)
傷は赤みが強く、腫れあがっていた。

5日目(受傷25日目)

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5日目(受傷25日目)
腫れは改善してきた。

25日目(受傷45日目)

3

25日目(受傷45日目)
皮膚の色調は正常近くになり、植皮は回避できた。

31歳の女性

IHのプレートに右腕を触れてしまい熱傷を負う。
某都立病院の救急外来を受診し、軟膏処置を受ける。
『湿潤治療』を希望し、受傷4日目に当院初診。

初診時

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初診時(受傷4日目)

6日目

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6日目(受傷10日目)

30日目

3

30日目(受傷34日目)

44歳の女性

前日に転倒し顔面に外傷を負う。『湿潤治療』を希望され来院された。

初診時

1

初診時

受傷7日目

2

受傷7日目

受傷4か月後

3

受傷4か月後
(治療は27日目で終了)

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